ウクレレ初心者の練習方法は楽譜なしメソッドで!短期間に上達できるその訳は?
ウクレレ初心者の練習法といえば、楽譜に沿って、コード図を参考にしながら弾いていく、というのが一般的です。
でも、この方法だけで練習し続けると、「楽譜を見ないと弾けないウクレレ演奏者」になってしまう可能性があります。
私は、ハワイでハワイアンミュージックをやっていますが、私がまだ初心者だった頃、ウクレレの先生から習ったのが「楽譜なしメソッド」です。
やり方は至って簡単ですし、短期間に目覚ましい上達を果たす事が出来ます。いつの日にか来るであろう発表会や演奏会の為にも、参考になさって下さい。
楽譜なしメソッドはどんなテップで進めるの?
楽譜なしメソッドとは、耳コピ能力を高める事によって、楽譜なしでも演奏できる様になる為のメソッドです。
難しい音楽理論は必要ありません。また、具体的なステップは至って簡単です。
どんな練習に必要な基本的なステップも含めて、一から順番に説明させて頂きます。
楽譜なしメソッドに向いた練習曲を選びましょう
使われているコードが、3つから4つのもの、そしてコードの進み方(コード進行又はコードプログレッションという)が簡単なものがお勧めです。
今回は、ハワイアンソングの中でも簡単で、かつ有名な、「ALOHA KA MANINI」を練習曲として選ばせて頂いてます。
練習曲に使われているコードをまず覚えましょう
「ALOHA KA MANINI」で使われているコードは、C, A7, D7, そして G のたった4つです。
そして、これら4つのコードは、キーがGの曲であれば、まず間違いなく全部使われます。それぐらい代表的なコードなので、この機会にしっかり覚えましょう。
コードチェンジのタイミングを見つけましょう
コードチェンジのタイミングは、曲の成り立ちを知る事で簡単に見つけられる様になります。
伝統的なハワイアンソングの多くは、メロディーの部分が8小節で、いわゆるサビと言われる部分がありません。
コードチェンジは、小節のあたまでる一拍目にくる事が多く、稀に3拍目もあります。
[Aloha Ka Manini] のコードチェンジは、小節のはじめにしかありません。曲の成り立ちと合わせて考えると、より分かりやすくなります。
「ALOHA KA MANINI」の曲の成り立ち
- イントロ:2小節
- メロディー:8小節
- 間奏:2小節
- メロディーと間奏を一つのセットとして繰り返す
- アウトロ:4小節
補足説明ですが、ハワイアンソングのシンガーは、一般的に、同じ歌詞を2度続けて歌います。一度目はソロ、2度めはハーモニーと一緒に、という具合です。
ついでに、バンプ(vamp)と呼ばれるものについて、補足説明をさせて頂きます。バンプとは、ハワイアンソングで使われる用語で、間奏という意味です。
コードを番号コードに置き換える事が楽譜メソッドのカギ!見つけ方はとても簡単
さて、いよいよここからが、楽譜なしメソッドならではのステップに入ります。
コードを番号で呼ぶ所が同じなので、ナッシュビルナンバリングシステムと呼ばれるものに、よく似ています。
さて、番号は全部で7つだけですが、よく使われるものは、3つか4つです。
それではコードを番号で呼んでみましょう。番号の後に「コード」をつけて呼ぶとより分かりやすいと思います。
今回の練習曲のキーはGです。例外がない訳ではありませんが、Gコードで始まってGコードで終わる曲なら、大抵の場合は、キーはGだと言えるでしょう。
そこで、キーであるGが、1番コードとして名付けられます。後は、1から順番に7までつけていけばいいだけです。
他のキーの場合、例えば、キーがFなら一番のコードもF、という事になります。
補足説明として、D7 と A7 についている 7ですが、それは気にしないで大丈夫です。番号は、大文字のアルファベットだけで決まりますから。
キーがG時の番号コード
- G = 1番コード
- A7 = 2番コード
- C = 4番コード
- D7= 5番コード
さて、番号コードで呼ぶ方法はおわかり頂けたでしょうか?
番号コードごとの特徴をつかむと耳コピができる様になる
実は、それぞれの番号コードには、音色に特徴があります。曲の中における、役割の様なものだとも言えます。
その特徴の表現は人それぞれユニークなので、自分なりのイメージで特徴をとらえてみて下さい。
以下は、私的な感じ方ですが、良かったら参考にして下さい。私は、各番号コードを、私自身の日常生活にあてはめて、そのフィーリングに置き換えてイメージしています。
- 1番コード=家にいて、ホッとしている、落ち着いている、くつろいでいる、そんな私。
- 2番コード=なんかやりたいな~という、もぞもぞした気分の私。
- 4番コード=あてはないけど、お出かけした自分。ちょっぴり不安で、気分が定まらなくて、どこに行こうか決めかねている、そんな私。
- 5番コード=遂に、ここだと言える場所にきて、思う存分楽しんでいる自分。しばらくして、満喫感とともに、達成感を味わったのち、そろそろお家に帰りたいな~という気分になってくる私。
実は私は英語バージョンも持っています。普段の耳コピ練習には英語の方がピンときます。ついでにご紹介しておきますね。
- No.1 chord = I’m home. Nice to be home.
- No.2 chord = I wanna go out./I wanna do something.
- No.4 chord = I don’t know where to go./It’s exciting.
- No.5 chord = I’m having fun. And now I wanna go home.
こんな風に、それぞれの番号コードの特徴をイメージする事で、曲の流れがつかめる様になってきます。
そして、多くの曲の流れには共通したパターンがある、という事に気がつく事でしょう。
この様に、耳を使って曲の流れを聞き分けていく事が、すなわち耳コピにつながっているのです。
楽譜なしメソッドで短期間に上達できる理由は一目瞭然
短期間の上達という事は、短期間に何曲マスター出来るかという事だけではありません。楽譜を見ないで弾ける事もまた、大いなる上達だといえるでしょう。
実は、コードを番号で聞き分けていく、そのプロセスのなかで、耳コピ能力が著しくにアップしていきます。
耳コピ能力があれば、楽譜は必要ありません。つまり、歌のメロディーさえ知っていれば、曲が弾ける様になってくるのです。
例えば、普通の練習方法は、一曲一曲を、楽譜を追いかけて弾いていきます。10曲あれば、10曲の楽譜をみて覚えていかなくてはなりません。
そこへいくと、楽譜なしメソッドでは、何曲あろうとも、耳コピというたった一つのスキルを使うだけです。
また、キーの違う曲でもコード番号の役割はみな同じですがら、この耳コピスキル一つで、どんなキーにも対応できるという事が起こってきます。
以上の様な理由から、短期間に多くの練習曲をマスターする事が出来るのです。
私が楽譜なしメソッドに至ったいきさつ
以上が、私が楽譜なしメソッドに切り替えざるを得なかったいきさつです。
殆のウクレレ初心者さんは、口を揃えておっしゃいます。「ステージで演奏なんて私にはとても!」「一人でちょっと弾ける様になりたいだけなの。」
でも、ウクレレサークルやグループ、お教室で学んでおられる方なら、遅かれ早かれ発表会の様なものがやってくると思うんですよね。
例え今は独学で練習されてる方でも、いつかウクレレ好きの方たちのコミュニティーに入りたくなるかも知れませんし。
やっぱ、楽譜を見ないで弾けるウクレレ演奏者って、かっこいいと思いません?
目標を高く定めて、その目標に向かって練習がんばって下さいね。よかったら、目標を達成させる為のコツの記事も参考になさって下さい。
まとめ
ウクレレ初心者の方にでも、楽譜なしメソッドは簡単に出来ます。短期間に上達する事ができます。
耳コピの能力がアップすれば、弾ける曲がどんどん増えていきますから、練習も楽しくなるというものです。
さらには、発表会や演奏会の晴れの舞台で、楽譜に釘付けになる事なしに演奏する事ができれば、あなたは押しも押されもしない中級者、または、上級者の仲間入りですね。
あなたの、ウクレレ練習タイムが、より楽しいものとなりますように!